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連載が始まるよってお知らせと、生活保護について



コロナ禍で女性の自殺者が急増している中、居ても立っても居られない心境です。他人事ではないからです。もし申請が通らなかったら、私はどうなっていたかわからない。


私が生活保護を受給するようになって半年弱経ちました。自分自身の生活をお話することで、少しでも現在困窮している方の生活保護に対する抵抗感を軽くできないか、社会のスティグマを取り除けないか、と思いこの文章を書いています。


2月3日から2ヶ月間、9回に渡ってアパートメントさんで連載をさせていただきます。


そこでは私の身辺雑記を食を通じて書いているのですが、読んで面白いものであろうとするチャレンジと共に、「生活保護でも案外生きられる」ということを伝えるということを自分に課しています。


先日、「生活保護は死なない程度にギリギリ生き延びられるようにする制度で、そんなものに国民が頼りまくったら財政が破綻して日本終了」といった趣旨のツイートがバズっていたのを見ました。


腹が立って仕方なかったです。「死なない程度にギリギリ」から蔑視が、「財政が破綻して日本終了」から社会のお荷物だと思っていることが伝わってきたから。


私も受給する前はスティグマがありましたし、今も完全に払拭できているとは思いません。


ですが、私がつないできた生活を振り返ると、それは「死なない程度にギリギリ」ではなかったことは確かです。お金がなくても豊かに生きられる!なんて絶対に言いませんが、思っていた以上にやりくりは可能でした。(これは私が障害者で、その加算があることも影響していますが)


受給する前、正直に言うと「生活保護になったら人生終わり」くらいのひどい認識を持っていました。とにかく思い浮かぶのは悲惨な貧困生活ばかりで、生き延びられるか不安で仕方なかったです。


これはひどい差別意識の現れかもしれませんが、私は生活保護を利用した生活でスタバや映画館に行けるとは思えなかったんです。

でも実際は、我慢することも多いけれども、少なくとも趣味に使うお金はあるし、毎日三回ご飯を食べられるし、もちろんスタバや映画館にも行きます。


「死なない程度にギリギリ」ツイートに怒った私は、過去確かに同じことを思っていたと言えます。だから、「生活保護になったら人生終わり」という何の根拠もないひどいイメージが先行してしまった。


私はそんな思い込みがあっても、のっぴきならない事情によって受給せざるを得なくなったけれど、「生活保護になったら人生終わり」がもっと進行した「生活保護になるなら死んだ方がマシ」という人もいることを知りました。


まず声を大にして伝えたいことがあります。生活保護を受けるのは恥ずかしいことではありません。利用は、生きるための手段にすぎません。そして誰にでも受ける権利があります。


生活保護のバッシングは、その人の生きようとする意思を否定することそのものに他ならないと思っています。生きたいと思う気持ちを踏みにじることは誰にも許されません。人間の尊厳、人権の問題だからです。


ここまで認識が変わった私でも、実生活で人に受給者だと言うことはありません。美容院で会話するのは苦痛です。私もまだ自分の中にスティグマを感じています。


しかし、このような差別意識が引き起こすバッシングが、「生活保護になるなら死んだ方がマシ」と思ってしまう困窮者を生み出すのではないでしょうか。その社会の風潮が、自殺者を追い込んできたのではないでしょうか。


私はささやかながら必死に毎日を生きています。死んだ方がマシだなんて誰にも言わせない。


バッシングや差別意識を持っている人は改め、そして受給するか迷っている人はどうか、勇気を出して欲しいです。私も福祉事務所の窓口に行くのは怖かったです。水際作戦も受けました。ですが、それでも諦めないでください。私は一人で申請に向かった2回は受付を断られましたが、福祉に詳しい男性の知人達を同伴した3回目はすんなり通りました。本当に腹立たしいことですが、若い女性は舐められやすく、最初の2回は敬語を使ってもらえませんでした。同じ思いをして欲しくないので、特に女性は一人で申請に行かない方がいいと思います。


もちろん性別関係なく、生活保護を受給したいと考える人は、大変苦境に立たされていると言っていいと思います。そんな心身ともに困窮している状態で、自分の状況を正確に伝えることは難しいです。私は頭が回らなかった。客観的に状況を説明してくれる第三者がいると、とても心強かったです。

私は相談しませんでしたが、もやいなど、生活保護に関する支援を行っている団体もあります。 一度窓口で断られても、諦めないで欲しいです。


連載は生活保護のイメージを変えることが目的なので、ユーモラスに書くように心がけました。しかし、軽妙さだけが届いてしまったらどうしようとも思いました。なので、テーマにかける思いをこうして書きました。


2ヶ月間、頑張りたいと思います。どうぞ読んでくださると嬉しいです。



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